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植物相

地上の既存種植物のうち、ネパールにあるとされるのはその2.8%です。また開花植物は既存種全植物の2.76%、シダ類は5.15%となっており、1997年当時の記録はそれぞれ2.36%、4.45%でしたので、増加傾向にあるといえます。2006年以降の記録によれば、ネパールには231科、1,590属、6,391種類の開花植物があります。

維管束植物(vascular plant)は保護区内に199科、1,034属、2,532種類が見られ、このうち130種類は固有種と見られています。

生態系と植物群落の観点からは、ネパールは4つの植物帯に分けることが可能で、それぞれ、1)西部、2)北西部、3)中央部、4)東部、となります。生物気候学的には温暖湿潤気候から乾燥気候、高山気候まで20地域程度に分割が可能です。

植物相に特に関心のある方々のために高度を基準にして大きく分類しておくと、熱帯(1,000m以下)、亜熱帯(1,000-2,100m)、温帯(2,100-3,100)、亜高山帯(3,100-4,100)、高山帯(4,100-4,500)、そしてその上の高山ステップ帯となります。

またネパールには399の固有種があるとされており、そのうちの63%はヒマラヤの高峰帯のものです。38%が丘陵帯のものとされ、タライ平原やシワリック地帯のものはわずか5%程度とされています。また66%の固有種が中央部で見られ、32%が西部、29%が東部で見られます。

薬草:

「薬用植物」・・・このヒマラヤ植物相とアーユルヴェーダ(Ayurveda)の不思議で独特なつながりを思うと、ヒマラヤの懐に抱かれた国ネパールは、特に重要な意味を帯びて来ます。薬用植物(以下薬草)は古来、地域ごとの伝統医療やアーユルヴェーダ薬やホメオパシー医療(Homeopathy、同毒医療とも)などに用いられ、それら薬草の多くはまた、アロパシー療法(Allopathy、逆症療法とも)にも活躍の場を見いだして来ました。

ヒマラヤ地帯では何百種類もの薬草が入手可能なうえ、ここヒマラヤでしか入手出来ない薬草も数多くあります。これらのハーブ薬への需要は高く、栽培することも可能ではありますが、薬用植物の種の保存にも十分配慮がなされるべきでしょう。

これらの薬草類が豊富に見つかる土地は、

  • ナワルパルシ郡/チトワン郡/バルディア郡/ダヌーシャ郡のタライ平原地帯
  • マクワンプール郡/シャンジャ郡/カスキ郡/ラムジュン郡/ドラカ郡/パルヴァット郡/イラム郡/ラメチャップ郡/ヌワコット郡の丘陵地帯、
  • ドルパ郡/ムグ郡/フムラ郡/ジュムラ郡/マナン郡/ムスタン郡/ソルクンブ郡の高山地帯、

等になります。

ラン(蘭):

古代ローマの偉大な哲学者プラトン(Plato)の弟子だったテオフラストス(Theophrastus)は、初めてランの球根を見た時にその形をおもしろがり、これにギリシャ語で「睾丸」を意味するオルキス(Orchis)という名前をつけました。

今日、世界には500~600属の蘭種、20,000~30,000の蘭の花名があるとされており、欄はまさに世界最大の花科と言って良いでしょう。ネパールにはこのうち57属(うち27が陸生種、30種が着生種)が植生しており、この中には岩生種もいくつか入っています。蘭の植生はヒマラヤの麓からタライ平原まで、ネパールのあちらこちらの生態系の非常に広範なエリアに広がって、自然愛好家や園芸家をお迎えしています。7月から8月にかけて、葉を2枚しか持たず、茎の先にパープルの花を咲かせる美しい陸生蘭があるかと思うと、西ネパールには同じ花属なのにオレンジグリーンの花を2月~3月の頃につけるものもあります。

中でもコチョウラン(胡蝶蘭、dedrobium)が最大の蘭花属で、その次がハベナリア(habenaria)、次いでバルボフィラム(bulbophyllum)の順になっています。アントゴニウム(anthogonium)、ヘミピリア(hemipilia)、ルチア(lucia)などの、24以上もあると言われる単一性植物種科の蘭も、そこかしこで見ることが出来ます。

さらに詳しい植物系の情報をお求めの場合は・・・

森林土壌保全省植物資源局(Ministry of Forest & Soil Conservation, Department of Plant Resources)visite: http://www.dpr.gov.np/

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