
バタフライウォッチング
ツマベニチョウ(Great Orange Tips)やムラサキツバメ(Oakblues)、ヤマキチョウ(Brimstones)全般に、斜斑彩灰蝶(Purple Sapphire Circles)などなど。
ルンビニは今から2500年以上も前に釈迦牟尼仏陀(Shakyamuni Buddha)が生誕した聖地であり、ユネスコ世界遺産にも認定されています。ネパールの南西部にあり、ブッダ(=目覚めた人)の生誕地である聖園(SacredGarden)を拝むために、世界中から敬虔な仏教徒が巡礼に訪れます。仏教に帰依したといわれる偉大な皇帝・アショカ王によって建立された石柱も、重要史跡としてよく知られています。また、世界中の仏教団体によって整備された25棟の美しい寺院、ストゥーパ、僧院などもあり、ブッダの教えの普遍性を垣間見ることができます。
史跡として重要なのはまず、ブッダの聖母を描いたマヤデビ寺院でしょう。木の枝につかまりながらブッダを出産しているマヤデビ妃の石像を寺院の中で見ることが出来ます。この像に触れれば良い子を授かる、と信じられているため、多くの女性が御利益を求めてこの像を撫でに訪れ、いまや石像の表面は剥がれて変色してしまっています。寺院の裏にあるプスカルニ池は、マヤデビ女王が出産前にここで沐浴したと言われている場所で、史跡として極めて重要な意味を持つ池です。
最近の調査では、のちにブッダとなるシッダールタ王子が誕生した時の、正確な位置を示す「フットプリント(足形)」を持つ石が、ここで発掘されています。アショカ石柱の碑文にも、ルンビニがブッダ生誕の地である、との記載が見られます。
このほか、古代のストゥーパや僧院の遺跡にも、足をのばして見ましょう。
1978年に完成した、有名な日本人建築家丹下健三氏によるルンビニ開発マスタープランのメインテーマは、3平方マイル(7.77平方キロメートル)の土地を、庭園やプール、建築物、森林を含む文字通りの聖地に変える事でした。開発は、各国の寺のある僧院地区、アショカ石柱とマヤデビ寺院のある聖園地区、そしてロッジ、レストラン、文化センター、観光施設のあるルンビニ村という3つのエリアがベースになっていました。
実際に多くのストゥーパや僧院が、これまでに世界各国の仏教徒団体によって建立されています。
その他の見どころとしては、ルンビニの西27kmに位置するティラウラコットにあるルンビニ博物館、国際ルンビニ調査研究所、カピラバストゥ博物館があげられます。カピラバストゥ博物館では、ブッダがまだシッダールタ王子だったころに過ごした、サキャ王国(Sakya、シャカ、とも)の宮殿跡を見る事が出来ます。ここでは、紀元前8世紀頃の宮殿の基礎部分があちらこちらに見られ、連続する13層の人々の住居跡もあるので、考古学や歴史学専攻の学生は必見です。
聖園近くの僧院地区では世界各国の仏教団体が寺院や僧院、ストゥーパを建立しています。これらの僧院はそれぞれの国の建築構造と文化を踏襲しており、見どころのひとつとなっています。ロイヤルタイ僧院、中国僧院、パットゥ・クォック・トゥ僧院(ヴェトナム)、コルコタ・マハボディ協会(インド)、国際尼僧協会(ネパール)、ザ・グレート・ロータス・ストゥーパ(タラ財団・ドイツ)、ミャンマー僧院、マナン・セワ・サマイ(ネパール)、リンソン僧院(フランス)、日本山妙法寺、ゴールデン・インターナショナル(オーストリア)、スリランカ僧院、韓国マホボディ協会、ダルモディヤ・サブハ(ネパール)、ドゥリング・カギャ瞑想センター(インド)、カンボジア僧院、パンディタ・ラマ瞑想センター(ミャンマー)、ヴィパサナ瞑想センター(ネパール)、ルンビニ博物館、ルンビニ国際調査研究所、世界平和の塔、永遠の平和の炎、平和の鐘などなどが、この地に美と平穏を加えています。
ヴィパサナ瞑想センターもぜひ一度行ってたいところです。ヴィパサナ(Vipassana)は南西アジア伝統文化の中で最古と言われる瞑想方法で、一時期途絶えていたものをブッダが復活させたとされています。「ものごとをありのままに見る」という意味のヴィパサナ瞑想法をルンビニで実体験することほど、贅沢で霊験あらたかな体験もないでしょう。